Orb認証とは
あなたが人間であることを証明する高性能カメラデバイス。認証は約3分で完了し、プライバシーも完全に保護
Orb認証の概要
1. Orbデバイスとは
Orb(オーブ)は、World IDを発行するためにWorldが開発した専用のハードウェアデバイスです。
Orbには高精度なカメラと専用のプロセッサが搭載されており、虹彩(目の模様)、顔の深度、サーモグラフィなど複数の生体情報を取得します。これらの情報を組み合わせることで、実在する人間であることを確認し、「一人一ID」を技術的に保証しています。
Orbの技術的特徴
- •近赤外線マルチスペクトルカメラ:近赤外線(NIR)波長を用いて虹彩の微細なパターンを正確にキャプチャ
- •オンデバイス処理:虹彩画像の処理はOrb内部で完結(サーバーに送信されない)
- •リアルタイム削除:IrisCode生成後、元の虹彩画像は即座に削除
- •活性検出(Liveness Detection):3D ToF深度カメラとサーマルカメラ(熱画像センサー)により、実在する生きた人間であることを確認。写真や3Dマスクによる不正を防止
2. Orb認証の仕組み
なぜ虹彩を使うのか
虹彩は生体認証において最も信頼性の高い部位の一つです。World IDが虹彩を採用した理由は以下の特性にあります:
- •唯一性:虹彩パターンは一人ひとり異なり、一卵性双生児でも異なります。左右の目でも異なります。
- •不変性:生後約2年で形成され、その後は生涯を通じてほとんど変化しません
- •高精度:虹彩は指紋の約10倍の情報量を持ち、誤認識率(FAR)は非常に低い
- •偽造困難:虹彩のパターンを人工的に再現することは極めて困難
IrisCodeへの変換
Orbでスキャンされた虹彩画像は、「IrisCode」という一意のバイナリコードに変換されます。この変換プロセスには以下の特徴があります:
- •一方向性:IrisCodeから元の虹彩画像を復元することは数学的に不可能
- •決定性:同じ虹彩からは常に同じIrisCodeが生成される
- •衝突耐性:異なる虹彩から同じIrisCodeが生成される確率は極めて低い
虹彩データの処理フロー
スキャン
IrisCodeに変換
即座に削除
重複確認
3. 認証の流れ(ステップバイステップ)
World Appをダウンロード
iOS/AndroidでWorld Appをダウンロードし、アカウントを作成します。バックアップ設定をしておくと、機種変更時も安心です。
所要時間:約1分
Orb認証拠点へ行く
World Appの「Orbを探す」機能、またはHumanaryのOrb設置場所を参考に、最寄りの認証拠点を見つけて訪問します。各Orb設置場所の営業時間はWorld App上で確認してください。
日本国内では全国240箇所以上で認証を受けられます(au Style、Re.Ra.Ku、ME TOKYO、X-Mobileなど)
World AppでQRコードを表示
認証拠点に到着したら、World App上でOrb認証プロセスを進め、画面にQRコードを表示します。このQRコードをOrbに読み取らせることで、認証プロセスが開始されます。
Orbで虹彩をスキャン
Orbデバイスの前に立ち、前髪をあげ、じっとして、目を大きく開けます。Orbによるスキャンは早ければ約10秒で完了します。
注意:眼鏡、カラーコンタクト、ハードコンタクトは外す必要があります。通常のソフトコンタクトレンズは着用したままでOKです。
認証完了
スキャンが完了すると、重複確認が行われ、問題がなければWorld AppにOrb認証済みのWorld IDが発行されます。これでHumanaryを含む、Orb認証を必要とするサービスを利用できるようになります。
4. 虹彩データの扱いとプライバシー
「虹彩をスキャンする」と聞くと、プライバシーについて心配される方も多いと思います。Orb認証では、虹彩データの扱いについて以下の原則が厳守されています。
1. 虹彩画像は保存されない
Orbでスキャンした虹彩画像は、IrisCodeへの変換後、即座に削除されます。虹彩画像がサーバーに送信されたり、どこかに保存されることはありません。
2. IrisCodeから虹彩は復元できない
IrisCodeはGaborウェーブレットフィルタによる特徴抽出で生成されます。この変換は一方向であり、IrisCodeから元の虹彩画像を復元することは数学的に不可能です。
3. 個人情報は一切不要
Orb認証を受けるために、氏名、住所、生年月日、メールアドレスなどの個人情報を提出する必要は一切ありません。World IDは完全に匿名で取得できます。
4. ゼロ知識証明による保護
World IDを使ってサービスに認証する際、サービス側は「このユーザーがOrb認証済みの人間である」という事実だけを確認できます。個人を特定する情報には一切アクセスできません。
自己主権型のサービス
Worldは、データを自分で管理する自己主権型のサービスです。World側ではデータを持っていないため、ユーザーが自分でバックアップを取っていない場合、データを復活させることはできません。また、データの完全消去の権限はユーザー自身にあります。
5. マイナンバー/パスポート認証について
World IDには、Orb認証の他に「Credentials(マイナンバー/パスポート認証)」という方法もあります。これはNFC対応のスマートフォンを使って、自宅で完結できる認証方法です。
ただし、Credentials認証はOrb認証と比べて認証レベルが異なります。Humanaryへの登録にはOrb認証が必須となります。
Credentials認証について詳しく見る6. 安全性・よくある質問
Q. Orb認証は安全ですか?
はい。虹彩画像は保存されず、IrisCodeへの変換後即座に削除されます。また、認証時には個人情報の提出も不要です。ゼロ知識証明により、サービス利用時も個人を特定されることはありません。
Q. 費用はかかりますか?
いいえ。Orb認証は完全に無料です。費用は一切かかりません。
Q. 眼鏡やコンタクトをしていても認証できますか?
通常のソフトコンタクトレンズは着用したままでOKです。眼鏡、カラーコンタクト、ハードコンタクトは外す必要があります。
Q. 認証にどれくらい時間がかかりますか?
Orbによる虹彩スキャン自体は早ければ約10秒で完了します。事前準備(World Appのセットアップ、認証後の確認)を含めると、15〜30分程度を見込んでおくとよいでしょう。
Q. 一度認証したら、再認証は必要ですか?
いいえ。Orb認証は一度完了すれば、基本的に再認証は不要です。World IDは生涯有効です。
Q. World IDを削除できますか?
はい。World Appから、取得したWorld IDを削除できます。削除後は、World IDの取得はできなくなるのでご注意ください。
7. Orbの技術仕様
Orbは単なる「虹彩スキャナー」ではなく、複数のセンサーを組み合わせた高度な生体認証デバイスです。以下に搭載されている主要なセンサーと、その役割を解説します。
搭載センサー一覧
近赤外線マルチスペクトルカメラ
740nm、850nm、940nmの3つの波長で虹彩を撮影。複数波長を使用することで、より正確な虹彩パターンの取得と、コンタクトレンズや義眼による不正を検出します。
用途:虹彩パターンの取得、一意性の確認
3D ToF(Time of Flight)深度カメラ
赤外線の反射時間を測定し、顔の立体構造を正確にマッピング。写真や2D画面では再現できない3次元情報を取得し、平面的な偽装を防ぎます。
用途:写真・画面による不正防止、3D顔認識
サーマルカメラ(熱画像センサー)
顔から発せられる熱パターンを検出。生きた人間特有の体温分布を確認することで、精巧な3Dマスクやシリコン製の偽装を見破ります。
用途:生体検知(Liveness Detection)、マスク検出
広角近赤外線カメラ
認証シーン全体を捉え、目の位置を正確に検出。2軸ジンバルと連携して、高解像度虹彩カメラを最適な位置に誘導します。
用途:目の位置検出、撮影位置の最適化
主要ハードウェア
- •NVIDIA Jetson Xavier NX:AIアルゴリズムをリアルタイムで実行するメインプロセッサ
- •79個の近赤外線LED:複数波長での均一な照明を提供
- •2軸ジンバル搭載望遠カメラ:液体レンズによる高速オートフォーカスで高精細な虹彩画像を取得
- •セキュアエレメント:暗号鍵の保護と署名処理を担当
すべての処理はデバイス内で完結
これらのセンサーから取得したデータは、すべてOrb内部で処理されます。生の生体情報がサーバーに送信されることはなく、最終的に送信されるのは暗号化された一意の識別子(IrisCode→AMPC shares)のみです。
8. Orb認証を受けられる場所
日本国内では全国240箇所以上でOrb認証を受けることができます。
主な設置場所:au Style、Re.Ra.Ku、ME TOKYO、X-Mobile など